近年では男女にかかわらず、また大人から子供まで関心が広まっている美容脱毛。
見た目だけでなく衛生上も良いとされることがあり、誰にとっても特別なものではなくなっています。
そんな脱毛において重要と言われることの一つが「毛周期」と呼ばれる人体のサイクルです。
本記事ではこの「毛周期」と脱毛の関係について解説します。
脱毛に大切な「毛周期」とは
毛周期とは簡単に言うと、毛が生え始めた時から成長し、抜け落ちるまでのサイクルのことです。
大きく「成長期」「退行期」「休止期」の三つに分けられ、それぞれの時期によって脱毛効果が変わります。
成長期
成長期とは、毛の生え始めから伸びていく時期で、文字通り最も毛が成長していくタイミングです。
レーザー脱毛器は毛のメラニンに反応するため、この時期の最もメラニンが濃い毛の状態が一番脱毛効果が得られるとされています。
毛根から毛が伸びはじめ、まだ皮膚の表面に出てこない「前期」と、毛が皮膚の外に伸びていく「後期」に分けられます。
退行期
退行期は、毛が毛穴から抜けて落ちていく前までの、成長した毛が衰えていく期間のことを言います。
毛は成長期においてある程度の長さまで伸びると成長を止め、少しずつ毛根が押し上げられていきます。
成長期のような毛母細胞の活発な分裂もなくなり、メラニンも薄くなるため、レーザー脱毛器による効果はほとんど無いとされています。
休止期
休止期とは退行期から毛が完全に抜け落ち、次に新しい毛が生えてくるまでのお休みの期間です。
この間は毛が存在していないため、レーザー脱毛器による効果ももちろんありません。
一定の期間が開くと再び発毛細胞が活発になりはじめ、成長前期へと移行していきます。
この繰り返しで毛周期の一つのサイクルが出来上がっています。
部位別の毛周期の目安
ここからは、部位ごとに分けてそれぞれの毛周期について見ていきましょう。
毛周期はどれも同じではなく、部位によって違いがあり、かつ同じ部位であれば概ね同じ周期で生え変わります。
VIO・脇
VIOとワキの成長期はどちらもおおよそ4ヶ月ほどです。
そして休止期は約3ヶ月。
また全体に対する成長期の毛穴の割合は、おおよそ3割ほど。
つまり全体の3割は4ヶ月程度で生え変わりを繰り返しているため、たとえば髪の毛のようには長くならないのです。
ちなみに髪の毛の成長期は2~6年ほどで、全体の8割以上が成長期であるため、長く伸びやすくなっています。
足・腕
脚と腕の毛は成長期が3ヶ月~4ヶ月ほど。
休止期は4ヶ月から5ヶ月ほどとなっています。
また成長期にある毛の割合は全体の2割ほどと、ワキやVIOよりもさらに少なくなっています。
実際、ワキやVIOと比べると腕や足の毛はとても短いですよね。
そうしたことからも実体験的に納得しやすい毛周期と言えるのではないでしょうか。
顔
顔と一概に言っても、細かな部位によって毛周期は異なります。
たとえばアゴヒゲの部分は成長期が約1年。
休止期は2~3ヶ月です。
そして成長期の毛の割合は全体の7割程度と、頭髪などに近いものとなっています。
一方鼻の下のような部分は成長期が約4ヶ月、休止期が1~2ヶ月ほどで、成長期の毛の割合は全体の6割程度です。
毛周期に合わせて脱毛効果を高めるコツ
それでは、具体的には毛周期をどのようにとらえて脱毛処理をするのが最適なのでしょうか。
以下に一般的に効率が良いとされる、毛周期に合わせた脱毛の間隔について解説します。
2~3ヵ月に1回施術を受ける
まず意識しておきたいのは、ここまで述べてきた毛周期はあくまで目安の一つであり、実際には毛穴一つ一つにそれぞれの周期があり、必ずしも同一ではないということです。
そのため、毛が一斉に生え変わるような脱毛に完全に良いタイミングというのはありません。
その上で考えると、2~3ヵ月に1回程度というのが、体全体を平均して最適な周期と言えます。
だんだんと間隔を空けていく
そして、ある程度施術の回数を重ねてきたら、少しずつ間隔をあけていくのも良いでしょう。
これは脱毛によって毛の量が減り、あまり頻繁にする必要がなくなるという理由が一つにあり、また残った毛は毛周期が揃い、長くなっていく傾向があるためです。
そこで、遺った毛の周期に合わせて、感覚を開けた施術も可能になるのです。
脱毛の効果を高めたいなら毛周期を把握しておこうのまとめ
人間の毛には毛周期というものがあり、大きく「成長期」「退行期」「休止期」の3つに分けることができます。
レーザー脱毛による効果が得られるのはこの中でも「成長期」のみなので、各部位の毛周期に合わせた施術をすることが効率的に脱毛を進めるコツだと言えます。
また部位によっても毛周期は異なるので、脱毛した部位を前提に、相談して脱毛のタイミングを決めるのが良いでしょう。